syamaguchi0730のブログ

父親になったら急に必要になった!幼児教育、お金のこと、について更新していきます!

エクストリーム幼児教育~子供の脳は肌にある編④~柔らかい身体

お久しぶりです!
前回の記事で、共感が生まれるには模倣が必要だ!と紹介しましたが、今回は模倣が起こりやす人と起こりにくい人について書いていきたいと思います。
 

山口創「子供の「脳」は肌にある」では、これは性格の違いと言うよりも体の状態の違いによって生まれるもので、「模倣」がうまく起こるためには「柔らかい身体」が必要と説明されていました(; ・`д・´)柔らかい身体ってなんじゃ?

 
それでは早速、見ていきましょう!

○なぜ身体が硬くなってしまうのか?

子供は誰でも生まれたころは自然と模倣が起こる柔らかい身体を持っていると前回の記事ではご紹介しましたが、幼いころに親から叱られたり、虐待を受けてきた子供達は、普段から顔や身体の筋肉に知らずに力が入っており硬直してしまっているそうです💦
 
これは、幼いころから叱られたり罰せられたりするたびに、身を守ろうと体を硬くしてきた結果、筋肉が慢性化してしまった結果とのこと、確かに大人でも怖い時とか上司に怒られたりしたら、自然と身体が硬くなってしまいますよね(>_<)
 
このように筋肉が慢性的に緊張していると、感覚に気づきにくくなり、体のフィードバックがうまく働かなくなってしまいます。
 
すると人が笑っているのを見たときに、そこから素直にプラスの意味を認知することが出来ずに、例えば敵意のニュアンスを知覚してしまったり、親切にされても素直に喜ぶことが出来ずに、むしろ何か裏にあるのではないかと身体を硬直化させてしまったりするようになってしまうと言うことでした。
 
虐待や叱りすぎと言うことは、こういうところにも影響を及ぼしてきてしまうんですね。。。
 
こちらが模倣が起こりにくい身体になってしまう理由でした!

○身体が硬いことによる影響

次に身体が硬くなってしまうとどんな問題があるのよ~点を紹介させていただきます。虐待の疑いがあった小学校の児童C君のエピソードです。
 
C 君は最初のうちは誰とも打ち解けようとせず、体を硬く縮こまらせたようにビクビクしていました。人から触れられることを極端に嫌がり自分から触れることもありませんでした。
 
しかし周りの大人がC君に触れる回数を多くしていくと、次第に自分から握手を求めてきたり、抱きついたりすることが多くなりました。
 
数ヶ月経つとC 君は隣の教室の女の子のことが好きになったようです。近寄っていってはニコニコ笑いながら抱きしめます。
 
しかし、あまりに強く抱きしめるため、その女の子は C 君に恐怖心を抱くようになってしまいました。C君が来るだけで涙を流してしまい、抱きつかれると恐怖心から引きつったように泣き出してしまう。しかし、C君の方は一向に気にしないで一方的にはしゃいでいるだけだった。そのためC 君を女の子から引き離さなければならなくなってしまった。
 
と言うエピソードが本書では紹介されてました。
このC君の行動から2つのことが読み取れます!
 
一つは両親から暴力を振るわれたり、厳しすぎるしつけを受けていたために、人に触れることや甘える事が出来ず心を閉ざしてしまっていましたが、周りの大人たちの働きかけにより、触れることの楽しさを知ってからは誰よりもスキンシップを求めるようになったということ。
 
そして二つ目は、好きな子ができた時、彼女を持つ彼女を感情を持つ 一人の人間として尊重することができなかったということです。
 
両親から虐待を受けていたC 君は体が慢性的に緊張してしまっていたと想定されます。そのため、①心を閉ざしてしまう、②共感が出来ないと言う2つの課題があったものと思われます。周りの大人たちの働きかけにより①は少しずつ解かれたものの、これまで身体が硬くなっていたことにより模倣による共感がうまく出来ていなかったのかもしれません。そのため、女の子が嫌がっていることを共感できずに、自分が最近覚えた触れることの楽しさを一方的に女の子に求めてしまったのかもしれません。
 
なんとなく、こういうのって大人でも当てはまるケースがありそうですよね。。。

○身体を柔らかくする

こうした硬くなってしまった身体を柔らかくするために効果的なのが、なんとマッサージと言うことです(; ・`д・´)な、そのまんま!!
週に一度ではありましたが、マッサージをされると C 君はとても安心して落ち着いて「もっとやって」とせがむこともしばしばだったとのことです。
 
この時とても柔らかく丁寧にマッサージすることで「C君を大切にしているよ」「 C 君はかけがえのない人間だよ」というメッセージを愛情を込めて送るようにしたそうです。そしてマッサージをしてあげた後は逆にC君にマッサージをしてもらうことにしました。1ヶ月も続けていると、次第にC君の表情も変わってきて、女の子を無理に抱きしめることもなくなったのでした。
 
このC君のエピソード以外にも、マッサージを行うことで保育園や幼稚園の問題行動を起こしている生徒数が減少したと言う結果の実験が沢山あるそうです!!
 
最後に、著者がマッサージの大切さを説明している個所を引用します。
 
「マッサージをすることは相手に尊重していることを伝え、また体の模倣の能力を高めるための絶好の手段であるということが分かる。手を温めて優しくマッサージをして筋肉の緊張を解きほぐしてあげる。マッサージは人の体に直接触れるから、無意識のうちに力が入ってしまっている部分がよく分かり、その緊張に気づきやすくなる。人の肌の感触というものは暖かくて心地よいのだということを体に覚えさせる手段にもなる。
 
マッサージによって硬くなった筋肉のしこりがほぐされるにつれて、心の緊張もほぐれていく。そしてマッサージをする人とされる人との間に深い情緒的な関係を築くことにもなる。
 
またマッサージというのはコミュニケーションである。 一人が一方的に相手にしてあげるだけのものではない。親が子供にマッサージをする時には子供の心の状態をうまく察知して最も気持ちいい部分に気持ちいい振り方でくれるようにしてみて欲しい。どうすれば親の子供に対する思いやりの心は必ず伝わるものである。
 
そして今度は役割を変えて子供にマッサージしてもらうといい。子供は親の方や背中に直接触れその大きさや硬さなど色々なことを感じ取るに違いない。いつもは離れて喋っていた親の体にじかに触れてみることでその存在の大きさを感じるに違いない。そんなやり取りが親子が互いを知り思いやる気持ちに繋がっていく。体と体でコミュニケーションが成立するボディートークは言葉のやり取りは一味も二味も違ったはるかに大きな効果を期待できるのである。」
 
ここまで思いやりを育てるには?という観点で身体の模倣について見てきましたが、それには身体感覚、そして肌の感覚を鋭敏にすることが、気持ちをよどみなく汲み取り、思いやりの気持ちを育むことにつながるということがわかりました!
 
また、そのためには筋肉に余計な緊張を与えるような負のスキンシップをできるだけ避け、逆にマッサージなどの体を柔らかくして、心までほぐすようなスキンシップを増やすことが重要であるということが分かりました。
 
幼児教育に関する本はたくさん出ていると思いますが、「脳」教育の重要性が語られているものが多く、心育ての観点から、肌や身体同士の触れあいについて書かれているものは少なく、そうした意味でも、本書は大変興味深い内容でした。
 
また、この本では「脳」がよりよく成長するためにも「肌」の触れ合いが大切と言う点が様々な研究や実験から説明されており、 著者の言う「肌は露出したの脳」 ということがなるほど~と言う感じで理解できました。
 
肌は脳とは異なり、具体的に目の前にあって触れることができるものですので、これに着目して幼児教育を考えるのも面白いのではないかと思いました!!
 
家でもPちゃんに対して、今以上に肌のスキンシップを増やして、私も含めて肌感覚を磨くことを取り組んでいきたいなと思いました^^
 
長文となってしまい 恐縮ですが、最後までお読みいただきありがとうございます!
では!また!!